ローコードでAI × kintone連携!Difyプラグインの紹介
はじめに
ノーコード・ローコードAIアプリ開発プラットフォーム「
Dify
」のマーケットプレイスに、
kintoneと連携できるプラグイン
を2025年11月に公開しました。
これにより、Difyからkintone上に蓄積されたデータを参照して、AIを活用したアプリケーションをノーコード・ローコードで作成し、生成AIを利用した業務改善をより簡単に行えます。
Difyとは
LangGenius社が開発した、AIアプリケーションを簡単に構築・デプロイできるオープンソースのツールです。
Difyの公式サイト
Difyの主な特徴は以下のとおりです。
- ノーコード・ローコード開発: マウス操作で簡単にAIアプリケーションを構築
- 多様なAIモデルへの対応: OpenAI社のGPT、Anthropic社のClaude、Google社のGeminiなど、さまざまなLLMに対応
- 他社サービスとの連携: マーケットプレイスに公開されているプラグインやDify内からHTTPリクエストを送信するしくみを使って連携
- 運用環境: オンプレミス・クラウド両方の環境に対応
- API提供: 作成したアプリケーションをAPIとして外部から利用可能
Difyを使うことで、企業の既存システムとAIを組み合わせた、チャットボットやワークフローなどのAIアプリケーションを簡単に作成できます。
Difyプラグインとは
Difyプラグイン
は、外部サービスとの連携機能を手軽に追加できるしくみです。
プラグインを利用することで、さまざまな外部のサービスと手軽に連携し、より実用的なアプリケーションを構築できます。
kintone連携プラグインで利用できる機能
kintoneのドメインURL、アプリID、操作に必要な権限のあるAPIトークンを設定するとkintoneに接続できます。
プラグインで操作できるkintoneの機能は次のとおりです。
*1
- レコードの取得
- レコードの登録
- レコードの編集
- 複数レコードの取得
*1 対応しているkintoneの機能は2025年11月時点のものです。 ^
使い方の詳細や制限事項等はDifyマーケットプレイスに公開されている
プラグインのマニュアル
を参照してください。
ユースケース
kintoneとAIの連携
kintoneとAIを連携することで、以下のようなシステムが実現できます。
- kintoneのレコード情報とAIを組み合わせて社内向けの問い合わせ対応チャットボットを作成する。
- kintoneレコード上の議事録をAIを使って翻訳する。
kintoneと外部サービスとAIの連携
Difyのマーケットプレイスには外部のサービスと連携するプラグインが公開されています。
これらのプラグインを使って、以下のようなkintoneと外部サービスとAIの連携が実現できます。
- メール受信時、AIを使って内容を要約してkintoneに保存する。
- kintoneアプリ内にある問い合わせ履歴をAIを使って自動分類して、外部サービスにナレッジとして保存する。
- 外部のクラウドストレージに保存している請求書ファイルをOCRしてkintoneに保存する。
Difyで作成したチャットボットをkintone上に表示するサンプルコード
Difyでは、作成したチャットボットやワークフローをkintoneに埋め込むことができます。
今回はチャットボットをkintoneのレコード一覧画面に表示する例を紹介します。
DifyのAIアプリケーション作成画面で「公開する」を押すと、「サイトに埋め込む」という選択肢が表示されます。
次に「ウェブサイトに埋め込む」というダイアログに埋め込むためのソースコードが表示されます。
下記は表示されたソースコードをベースにkintoneのアプリのレコード一覧画面に埋め込むカスタマイズ例です。
アプリの設定画面の「JavaScript / CSSでカスタマイズ」より、カスタマイズファイルを適用してください。
JavaScriptやCSSでアプリをカスタマイズする
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注意
認証情報はハードコーディングしています。
次のページを参考に、実行する環境のセキュリティには十分注意してください。
kintoneセキュアコーディングガイドライン | 認証情報や認可情報を適切に取り扱う
おわりに
本記事では、Difyからkintoneに連携できるプラグインについて紹介しました。
AIや外部サービスと連携して、よりkintoneを便利に使っていただけると幸いです。
本記事は、次の環境で動作を確認しています。
- kintone:2025年11月版
- Dify:v.1.8.1