ソート条件に適用するフィールドの種類による処理時間の違い

目次

はじめに

kintoneの性能は、「同時リクエスト数」と「リクエストの処理時間」との掛け合わせで考えられます。
「リクエストの処理時間」は1件ずつのリクエストの処理に要する時間で、ソート条件が影響します。
kintoneでは、ソート条件に指定したフィールドによって、画面表示までの時間は大きく変わります。

本記事ではフィールドの種類によってソートにかかる時間の違いを紹介します。 kintoneの性能についての詳細は kintoneの性能Vol.1 - リクエストの処理時間 を確認してください。

検証条件

検証環境

  • kintone 2019年11月版
  • ブラウザー:Google Chrome(79.0.3945.130)
  • CPU:Intel(R)Core(TM)i5-6300U CPU @ 2.40 GHz 2.50 GHz
  • RAM:8.00 GB
  • OS:Windows 10 proバージョン1809

アプリの条件

  • レコード一覧表示件数: 100件
  • レコード数:10万件/50万件/100万件
  • アクセス権は未設定

アプリの構成

以下のフィールドを配置しています。

  • レコード番号
  • ユーザー選択
  • 日付
  • 時刻
  • 日時
  • 文字列(1行)
  • 数値
  • ラジオボタン
  • ドロップダウン

1000パターンのダミーデータをランダムに登録し、アプリを作成しました。

検証内容

レコード一覧画面にて、ソートしたい項目をクリックしてからソートされるまでの時間を計測しました。

検証結果

以下は、検証結果のグラフです。

グラフより、以下のことが読み取れます。

  • レコード番号/日付/時刻/日時/文字列(1行)/数値

    • ソートにかかる時間は約0.3秒で、レコード件数の影響は小さい。
  • ラジオボタン/ドロップダウン

    • レコード番号や日付よりも時間がかかる。
    • レコード件数の影響が大きい。レコード件数が増加するとソートにかかる時間も増加する。

おわりに

ソート条件に適用するフィールドの種類によって、画面表示までの時間が変わることを紹介しました。

レコード番号や日付の場合は早く表示され、レコード数が増えてもそれほど遅くなりません。
ラジオボタンやドロップダウンの場合は表示に時間がかかります。レコード数が増えるほど表示されるまでの時間は長くなります。
そのため、レコード数の多いアプリや多くなることが予想されるアプリのソート条件にはレコード番号や日付などのフィールドを適用することをおすすめします。

information

このTipsは、2020年1月版kintoneで動作を確認しています。