はじめに
普段の業務の中で、人事や労務など用途に合わせていろいろなWebサービスを使っている方は多いと思います。
そんなとき、各システムに登録するためのユーザーマスターとしてkintoneを使っているという方もいらっしゃると思います。
各Webサービスとkintoneが連携できたら便利ですね。
この記事では、クラウド人事労務ソフト「
SmartHR
」とkintoneを連携し、SmartHRで従業員データが作成されると、kintoneの従業員名簿アプリにレコードが自動で追加される方法を説明します。
連携イメージ
SmartHRのWebhookを使い、従業員データが作成されるとZapierにデータを送信します。
ZapierでSmartHRからのWebhookを受け取り、kintoneアプリにレコードを登録します。
下準備
設定手順
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まず最初にZapierでSmartHRのWebhookをキャッチするための設定をします。
サインアップ後の画面で、「Create Zap」をクリックします。 -
Dashboardの画面が表示されます。
「Name your Zap」にタイトルを入力し、「Webhooks by Zapier」をクリックします。
「Webhooks by Zapier」はPremiumAppのため、有償のStarterプラン以上の契約が必要になります。
参照: Plans & Pricing
「Choose App」で「Webhooks by Zapier」(初期値で選択されています)を、「Choose Trigger Event」で「Catch Hook」を選択し「CONTINUE」をクリックします。
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Webhook用のエンドポイントを取得します。
「Custom Webhook URL」にURLが入力されていることを確認します。
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次にSmartHRの設定をします。
サインアップ後の画面で、右上のアカウント名から「共通設定」をクリックします。
「共通設定」の「アプリケーション連携」をクリックします。
「Webhook」をクリックします。
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SmartHRのWebhookの登録をします。
「Webhookを登録する」をクリックします。「URL」にZapierで発行されたWebhook用のエンドポイント(手順3の「Custom Webhook URL」に入力されているURL)を入力します。
送信のトリガーとなるイベントは「従業員の追加」を選択し、「登録する」をクリックします。 -
テストデータを作成します。
右上の「従業員管理」から従業員のデータを登録してください。
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ZapierでWebhookが送信されていることを確認します。
「CONTINUE」をクリックします。
「Find Data」の「TEST & REVIEW」をクリックします。
先ほど手順7で作成したテストデータのWebhookが送信されていることを確認できました。
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Zapierからkintoneへレコードを追加する設定をします。
「2.Do this ...」をクリックし、「kintone」を選択します。
「Choose App」で「kintone」(初期値で選択されています)を、「Choose Action Event」で「Create Record」を選択し「CONTINUE」をクリックします。
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kintoneのアプリを準備します。
アプリストアから人事労務パックを追加してください。今回は「従業員名簿」アプリを使用します。「アプリの設定」からAPIトークンを発行します。
アクセス権は「レコード閲覧」「レコード追加」にチェックを入れ保存し、アプリを更新します。
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Zapierのkintoneへの接続設定を行います。
「Sign in to kintone」をクリックします。
以下の項目を入力し、「Yes, Continue」をクリックします。
- Sub Domain:サブドメイン
- Application ID:「従業員名簿」アプリのアプリID
- API Token:手順9で発行した「従業員名簿」アプリのAPIトークン
- Domain:cybozu.com
「CONTINUE」をクリックします。
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kintoneへの接続設定が完了したら、SmartHRの従業員データの項目とkintoneの従業員名簿アプリのフィールドの紐づけを行います。
各項目の紐づけが終わったら、ページ最下部の「CONTINUE」をクリックします。
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「TEST & REVIEW」をクリックし動作確認を行います。
「Test was successful!」と表示されれば成功です。kintoneのアプリを確認しましょう!
kintoneに従業員データのレコードが登録されていることを確認できました。
おわりに
SmartHRのWebhookとZapierを使って、ノンコーディングでマウスの操作だけで簡単にSmartHRとkintoneを連携できました。
SmartHRのWebhookの送信のトリガーとなるイベントは、この記事で紹介した「従業員の追加」の他にも「従業員の更新」「従業員の削除」「従業員のインポート」があります。
この記事の連携方法を応用すれば、いろいろな活用ができそうですね。
ぜひ、従業員管理などの人事労務システムにSmartHRとkintoneをご活用ください。
このTipsは、2019年12月版kintoneで動作を確認しています。