フィールド情報を使った設定画面を作成してみよう
前回は、プラグインの設定画面を作成する方法を学びました。
今回は、フィールド情報を使った設定画面を作成してみましょう。
作成する設定画面について
プラグインの設定画面を作成してみよう
では、入力値をチェックしたいフィールドコードを、テキストボックスに入力していました。
そのため、別のアプリでも入力値をチェックしたい場合、アプリの管理者が「アプリのフィールドコードを確認して入力する」という手間が発生してしまいます。
本章では、この手間を省くために前章で作成したプラグインを修正します。
具体的には、アプリのフィールド情報を利用して、設定画面のドロップダウンリストを生成するように変更します。
利用できるフィールドコードがドロップダウンリストに表示されることで、アプリ管理者にとって利用しやすいプラグインになります。
次のような設定画面を作ります。
フィールド情報を使った設定画面の作成
フィールド情報を使った設定画面を作成するために、修正が必要なファイルは、次の2種類です。
- 設定画面用HTML
- 設定画面用JavaScript
設定画面用HTMLの修正
はじめに、
設定画面用HTML
で作成した「config.html」を修正します。
「config.html」では、次のようにテキストボックスを作成していました。
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今回は、アプリのフィールド情報を利用して自動的にドロップダウンリストを生成するため、テキストボックスの箇所を削除しドロップダウンリストの枠組みを作成します。
修正後の「config.html」は次のとおりです。
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設定画面用JavaScriptの修正
次に、
設定画面用JavaScript
で作成した「config.js」を修正します。
ここでは、アプリのフィールド情報を取得して、ドロップダウンリストを生成する処理を追加します。
アプリのフィールド情報を取得するには、kintone REST API Clientを利用します。
kintone REST API Clientとは
kintone REST API Clientは、kintone REST APIを利用するためのライブラリです。
詳細は、
kintone REST API Clientを使って、kintone REST APIを実行してみよう
を参照してください。
kintone REST API Clientを使ってドロップダウンリストを作成
それでは、kintone REST API Clientを使って、ドロップダウンリストを作成してみましょう。
まずは、option要素を生成するcreateOptions関数を定義します。
関数内でKintoneRestAPIClientクラスを使い、kintone REST APIを操作するためのclient(接続用インスタンス)を作成します。
次に、client.app.getFormFields() を使って、指定したアプリのフィールド設定情報を取得し、その中からフィールドコードやフィールド名などを取り出します。
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次に、作成したcreateOptions関数を使って、ドロップダウンリストを生成します。
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これで、フィールド情報を使った設定画面の作成が完了です。
最終的なソースコードは、次のとおりです。
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プラグインをバージョンアップ
manifest.jsonの編集
本章ではプラグインをアップデートしたことを示すためversionを加算します。
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最終的なディレクトリ構成
次のディレクトリ構成になっていることを確認してください。
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再パッケージング / アップロード
前章と同じ方法で、再パッケージングとアップロードを行います。
再パッケージング / アップロード
を確認してください。
動作確認
入力値をチェックしたいフィールドを、ドロップダウンで選択して動作確認をしてみましょう。
確認内容は、前章を参考にしてください。
まとめ
今回は、フィールド情報を使った設定画面の作成方法を学びました。
次回の
秘匿情報を扱うkintoneプラグインを作成してみよう
では、プラグインで秘匿情報を扱う方法を学びます。
このTipsは、2025年5月版kintoneで動作を確認しています。