はじめに
kintone UI Componentは、kintoneライクなUIを簡単に作成できるライブラリでフォーム部品を自作する場合などには非常に便利です。
今回は選択肢を動的に変更するドロップダウンを作成してみました。
サンプル
アンケートなどで47都道府県から自身が該当する都道府県を直接選ぶのはたいへんですよね!
選択した「地方」に合わせて、「都道府県」の選択肢を変更するカスタマイズを紹介します。
デモ
kintone UI Componentアップデートにより、デモと動きは異なる可能性があります。
フォーム設定
フィールド名 | フィールドタイプ | フィールドコード(or要素ID) | 備考 |
---|---|---|---|
地方 | ドロップダウン | 地方 | 次の項目を設定します。
|
都道府県 | 文字列(1行) | 都道府県 | |
- | スペース | space |
コード
次のファイルをアプリに適用します。
- sample.js
後述のサンプルプログラムです。 - kuc.min.js
kintone UI componentライブラリです。
参考: JavaScriptやCSSでアプリをカスタマイズする
kuc.min.jsの入手方法は以下のとおりです。
この記事では、kintone UI Component v1.16.0を使用しています。
- https://github.com/kintone-labs/kintone-ui-component/releases/tag/v1.16.0 を開きます。
- 「Assets」から
kintone-ui-component-1.16.0.tgz
をダウンロードします。 - ダウンロードしたtgzファイルを解凍します。
- 解凍後のフォルダーpackage > umd以下の
kuc.min.js
を利用します。
次はサンプルプログラムになります。
sample.jsとして保存してください。
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解説
kintone UI Component を用いた、動的ドロップダウン作成の流れを解説します。
ドロップダウンのプロパティに関する解説は
kintone UI Componentドキュメント
を参考してください。
ここでは「都道府県」の選択肢を関東地方の都県に絞って解説していきます。
1. ドロップダウンを作成
用意したスペースフィールド内に、ドロップダウンを作成します。
コード
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利用したkintone UI Componentのメソッドとプロパティ
new Kucs['1.16.0']
: バージョンを指定して、kintone UI Componentのインスタンスを作成します。
今回は、1.16.0を使います。Dropdown()
: ドロップダウンを作成します。
デモ
2. ドロップダウンの値をレコードとして保存
先ほど作成したドロップダウンの値を「文字列(1行)」フィールドにコピーすることでレコードとして保存します。
コード
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利用したメソッド
addEventListener()
: ドロップダウンのイベントリスナの追加
デモ
3. 選択肢を可変にする
選択した「地方」に合わせて、「都道府県」の選択肢を動的に変更します。
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利用したドロップダウンのプロパティ
dropdown.items
: ドロップダウンの選択肢を設定する。dropdown.value
: ドロップダウンの値を設定する。
おわりに
kintone UI Componentを使用すると、DOM等の知識がなくても容易にkintoneライクなフォーム部品を作成できます。
いろいろとカスタマイズの幅が大幅に広がりますので、ぜひ活用してみてください。
変更履歴
- 2019年11月25日
kintone UI Component v0.4.3に合わせてサンプルコードおよびデモのスクショを修正しました。- 「都道府県」の値が選択済みのときの場合でも、「地方」を変更するときに「都道府県」の値を初期化する。
- 「都道府県」が選択されていない状態で保存した場合、エラーを表示する。
- 2014年2月22日
kintone UI Componentをv0からv1に変更しました。
関連Tips
このTipsは、2024年02月版kintoneで動作を確認しています。