ステップの作成方法
はじめに
連携コネクタでは、シナリオの流れを構成する各処理を「ステップ」と呼びます。
また、シナリオを実行するきっかけになるステップを「イベント」、イベントが行われた後に実行されるステップを「アクション」と呼びます。
たとえば、「kintoneの本番アプリにレコードが追加されたことを検知して、バックアップアプリに同期する」といったシナリオを設定した場合、「kintoneの本番アプリにレコードが追加されたことを検知」のステップがイベントになります。
「バックアップアプリに同期する」のステップがアクションです。
本記事ではkintone同士を連携するシナリオを例に、ステップの作成方法を説明します。
シナリオを設計する
「kintoneの本番アプリにレコードが追加されたことを検知して、バックアップアプリに同期する」シナリオを例に、ステップの作成方法を説明します。
具体的には、名前と年齢が管理されている本番アプリにレコードが追加されると、バックアップアプリにも同じデータを追加するしくみです。
今回の例では、レコード追加時のみ連携することで、登録時点のオリジナルデータをバックアップアプリに保存します。
レコード追加が頻繁に行われるアプリでは、通信量が多くなるのでご注意ください。
kintoneアプリを作成する
次のフィールドを設定した、kintoneアプリを2つ用意します。
アプリ名を「本番アプリ」と「バックアップアプリ」という名前で作成します。
フィールド名 | フィールドタイプ | フィールドコード |
---|---|---|
名前 | 文字列(1行) | name |
年齢 | 数値 | age |
シナリオの基本情報を設定する
次のページを参考に設定してください。
シナリオの基本情報を設定する
ステップを作成する
イベントとアクションのステップを作成していきます。
kintoneのイベントを作成する
はじめに、kintoneをイベントとして作成する方法を説明します。
-
[アプリ選択]で「kintone」をクリックします。
-
[イベント選択]で、kintoneイベントを選択できます。
今回はレコードを追加されたことを検知したいので「レコード追加/編集の検知」を選択します。
kintoneイベントの詳細は kintoneコネクタのイベント一覧 を参照してください。 -
[Webhookコネクタ選択]で、Webhookの設定をします。
先ほど作成した「本番アプリ」で設定します。
設定方法は kintone Webhookコネクタ を参照してください。
完了したら[次へ]をクリックします。 -
[基本設定]で、検知するイベントの種類を選択して、[次へ]をクリックします。
今回は「追加」を選択します。
-
[サンプル取得]をクリックし、続けて[Webhook待機]をクリックします。
-
Webhookの設定をしたkintoneの「本番アプリ」で、レコードを追加します。
連携コネクタの[出力確認]へ戻ると、レコードを追加したイベントが検知されて、追加した内容が表示されます。 -
[完了して次へ]をクリックします。
kintoneのアクションを作成する
次に、kintoneをアクションとして作成する方法を説明します。
-
[アプリ選択]で「kintone」をクリックします。
-
[アクション選択]で、kintoneアクションを選択できます。
今回は、バックアップのためにレコードを追加したいので「レコード追加」を選択します。
kintoneアクションの詳細は kintoneコネクタのアクション一覧 を参照してください。 -
[認証コネクタ選択]で、認証コネクタの設定をします。
先ほど作成した「バックアップアプリ」の情報を元に設定します。
設定方法は kintone 認証コネクタ を参照してください。
完了したら[次へ]をクリックします。 -
[基本設定]は、指定したアクションによって設定項目が異なります。
「年齢」の入力欄をクリックして、右側に表示される出力データからrecord.age.value
を設定します。
同様に、「名前」にrecord.name.value
を設定し[次へ]をクリックします。 -
[出力確認]で、[テスト実行]をクリックします。
「テスト実行が完了しました」というメッセージが表示され、実行結果も問題なければ、右上の[保存]をクリックし「シナリオ有効化」をONにします。
動作確認
本番アプリで新規のレコードを追加すると、バックアップアプリにも同じレコードが登録されて、同期されていることが確認できます。
一方で、レコードの変更や削除があった場合には、バックアップアプリのデータは変更されません。
おわりに
本記事では、kintone同士を連携するシナリオを例に、ステップの作成方法について紹介しました。
連携コネクタは、kintoneだけでなく他のサービスとも連携することで、より柔軟で強力な業務自動化を実現できます。
ぜひ他の記事も参考にして、さまざまなサービスとの連携に挑戦してみてください。
補足
Microsoft 365の製品との連携方法は、次のカテゴリのTipsを参照してください。
Microsoft 365連携Tips