はじめに
連携コネクタを使うと、kintoneとMicrosoft 365などのクラウドサービスをノーコードで簡単に連携できます。
本記事では、連携コネクタを使ってkintoneとExcel Onlineを連携する方法を紹介します。
シナリオを設計する
「kintoneから定期的に顧客リストの一覧データを取得し、Excel Onlineに出力する」シナリオを作成します。
具体的には、毎週月曜日の朝6時に最新のkintoneの顧客データを出力し、Excel Onlineでも管理できるようにします。
下準備
アプリの準備
アプリストアの
顧客リスト
を選択し、サンプルデータを含めるにチェックを入れ、アプリを作成します。
Excel Online(Excel for the web)ファイルの準備
Excel Onlineファイルを用意します。
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任意の名前で、空白のブックを作成します。
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OneDriveのマイファイルで、作成したファイルの[•••]から[詳細]をクリックします。
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「パス」の右側のコピーアイコンをクリックし、パスをメモします。
シナリオを作成する
連携コネクタで、kintoneとExcel Onlineを連携するシナリオを作成します。
シナリオの基本情報を設定する
次のページを参考に設定してください。
シナリオの基本情報を設定する
ステップを作成する
シナリオの流れを構成する、イベントとアクションのステップを作成していきます。
今回作成するのは「kintoneから定期的に顧客リストの一覧データを取得し、Excel Onlineに出力する」シナリオです。
そのため、次の順番で3つのステップを作成していきます。
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定期的にシナリオを実行するイベント
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kintoneの顧客リスト一覧を取得するアクション
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取得したデータをExcel Onlineファイルへ出力するアクション
定期的にシナリオを実行するイベント
はじめに、シナリオを実行するきっかけとなるイベントのステップを作成します。
定期的にシナリオを実行するためには、一般コネクタの「スケジュール実行」イベントを使います。
一般コネクタのイベントの詳細は 一般コネクタのイベント一覧 を参照してください。
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[アプリ選択]で「一般」をクリックします。
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[イベント選択]で「スケジュール実行」をクリックします。
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[タイムゾーン設定]で「Asia/Tokyo(+09:00)」を選択し[次へ]をクリックします。
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[スケジュール設定]で「毎週月曜日の6時」に設定し[次へ]をクリックします。
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[完了して次へ]をクリックして、次のステップに進みます。
kintoneの顧客リスト一覧を取得するアクション
次に、「顧客リスト」アプリの一覧データを取得するアクションのステップを作成します。
使うアクションはkintoneの「レコードの一覧取得」です。
kintoneのアクションの詳細は kintoneコネクタのアクション一覧 を参照してください。
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[アプリ選択]で「kintone」をクリックします。
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[アクション選択]で、「レコードの一覧取得」をクリックします。
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[認証コネクタ選択]で、認証コネクタの設定をします。
先ほど作成した「顧客リスト」アプリの情報を元に設定します。
設定方法は kintone 認証コネクタ を参照してください。
完了したら[次へ]をクリックします。 -
[基本設定]で、次の表のとおりに設定し[次へ]をクリックします。
設定項目 設定内容 取得方法 一覧から取得する 一覧 顧客一覧 列の順序 指定なし 取得件数 500件 -
[出力確認]で、[テスト実行]をクリックし、最初の3件のデータが取得できることを確認します。
問題がなければ、[完了して次へ]をクリックして、最後のステップに進みます。
取得したデータをExcel Onlineファイルへ出力するアクション
最後に、取得したデータをExcel Onlineファイルへ出力するアクションのステップを作成します。
使うアクションはExcel Onlineの「範囲の更新」です。
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[アプリ選択]で「Excel Online」をクリックします。
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[アクション選択]で、「範囲の更新」をクリックします。
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[認証コネクタ選択]で、[新しいコネクタを追加]をクリックします。
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[認証コネクタ作成]で、「認証種別」に「OAuth認証」を選択し、「タイトル」に任意の値を入力します。
続いて[認証]をクリックします。 -
Microsoft 365アカウントへのログイン画面が表示されるので、アカウントを選択するか、ログイン情報を入力します。
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認証に成功したら[コネクタ作成]をクリックし、[次へ]をクリックします。
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[ファイル選択]で、「ファイルURL」に Excel Online(Excel for the web)ファイルの準備 でメモしたファイルのパスを貼り付け[次へ]をクリックします。
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「基本設定」で、次の表のとおりに設定し[次へ]をクリックします。
設定項目 設定内容 ワークシート 出力先のシート名を選択 セル A1 表データ 先ほどのステップで作成した「表内容」を選択 表データのヘッダーを更新データに含む 含む -
右上の[保存]をクリックし、「シナリオ有効化」をONにします。
以上で、シナリオの作成は完了です。
動作確認
毎週月曜日の6時を過ぎると、最新の顧客リストの一覧データがExcel Onlineに出力されているのを確認できます。
補足
すぐに確認したい場合は、イベントのスケジュールの時間を変更してください。
出力される一覧データの情報は、kintoneの一覧設定で変更できます。
動作しない場合は、次のページを参照してください。
おわりに
本記事では、連携コネクタを使ってkintoneのデータを定期的にExcel Onlineに出力するシナリオの作成手順を紹介しました。
ノーコードで簡単にクラウドサービスと連携できるため、業務の効率化や自動化に役立ちます。
他のサービスとの連携も可能なので、ぜひさまざまな業務シーンで活用してみてください。
このTipsは、2025年7月版kintoneで動作を確認しています。