kintone API

kintoneのデータをSharePointに自動連携し、CopilotでAI分析する方法

著者名: 村濱 一樹 (External link) (kintoneエバンジェリスト)

目次

はじめに

サイボウズが無償提供する「連携コネクタ プレリリース版(β版)」を使うと、kintoneとMicrosoft 365の主要なクラウドサービスをノーコードで簡単に連携できます。
本記事では、連携コネクタを使ってkintoneのデータをSharePointに自動連携し、Microsoft 365 CopilotでAI分析する方法を紹介します。

kintoneのデータをSharePointに連携することで、以下のようなメリットがあります。

  • Copilotによる高度なAI分析:SharePointに格納したkintoneのデータを、Copilotで自然言語を使って分析できる。
  • Microsoft 365データとの統合分析:既存のMicrosoft 365上のデータと組み合わせた、より高度な分析が可能になる。
  • 月次レポート作成の自動化:毎月の定型作業を自動化し、運用コストを削減できる。
  • 社内ポータルでのデータ共有:SharePointを通じて、全社員がkintoneのデータを参照できる。
information

連携コネクタは現在、プレリリース版(β版)を無料で提供しています。
次のサイトのフォームからお申し込みください。
連携コネクタ プレリリース版(β版) (External link)

想定読者

  • 連携コネクタの基本的な設定を理解している方
  • 実用的な連携コネクタの使い方を知りたい方
  • kintoneとSharePointを連携させたい方
  • Copilotを活用してkintoneのデータ分析をしたい方

ユースケース

この連携は、次のようなユースケースで活用できます。

  • kintoneのデータをMicrosoft 365上のデータと組み合わせてCopilotで分析したい。
  • 月次レポート作成を自動化し、AIに分析させることで運用コストを削減したい。
  • kintoneのデータをSharePointに同期し、社内ポータルで全社員が参照できるようにしたい。
tips
補足

なぜ連携コネクタを使うのか?

手作業でも対応は可能ですが、連携コネクタを活用することで自動化が可能です。
手作業では、「kintoneで分析したいデータを絞り込み、CSVへ出力してSharePointに保存する」といった工程が必要です。
連携コネクタを利用すると、これらの作業を自動化でき、すぐにCopilotで分析できます。

毎月決まった作業がある場合、運用コストの削減にもつながります。

シナリオを設計する

今回は「kintoneから定期的に問い合わせアプリの先月分のデータを取得し、SharePointに自動で連携する」シナリオを作成します。

具体的には、毎月1日に先月分のデータを取得し、SharePointにCSV形式で格納します。
その後、Copilotを使って自然言語で質問し、業務データの傾向や課題を簡単に抽出できます。

シナリオの完成イメージ

kintoneとSharePointの連携シナリオ例は次のとおりです。

下準備

アプリの準備

今回は「問い合わせ管理」アプリを使用します。
Copilotで分析したいフィールドのみを一覧に表示するようにカスタマイズします。

  1. アプリストアから「問い合わせ管理」を追加します。
    参考: サンプルアプリを追加する (External link)
    アプリを作成する際には「サンプルデータを含める」にチェックを入れてください。

  2. 一覧を作成または編集し、分析したいフィールドのみを表示するように設定します。
    たとえば、次のフィールドを表示します。

    • 受付日時
    • 問い合わせ種別
    • 顧客名
    • ご担当者名
    • 対応担当者
    • 対応状況
    • 詳細
  3. 絞り込み条件で「受付日時」が「前月」と等しい条件を設定した一覧を作成します。
    一覧を追加する (External link) を参考に設定してください。
    これにより、毎月先月分のデータのみが抽出されます。

tips
補足

セキュリティ上、AI分析させたくないデータがある場合は、この一覧の表示フィールドや絞り込み条件で除外してください。

SharePointの準備

SharePointで、CSVファイルを保存するフォルダーを作成します。

  1. SharePointサイトにアクセスし、ドキュメントライブラリを開きます。

  2. 任意の名前でフォルダーを作成します。
    たとえば、「kintone連携データ」という名前でフォルダーを作成します。

  3. 作成したフォルダーのURLをメモしておきます。
    Webブラウザー上でフォルダーを表示し、ブラウザーのアドレスバーに表示されているURLをコピーしてください。

シナリオを作成する

連携コネクタで、kintoneとSharePointを連携するシナリオを作成します。

ステップを作成する

シナリオの流れを構成する、イベントとアクションのステップを作成していきます。
今回作成するのは「毎月1日に先月分の問い合わせデータを取得し、SharePointにCSV形式で保存する」シナリオです。
次の順番で4つのステップを作成します。

  1. 毎月1日にシナリオを実行するスケジュールイベント

  2. kintoneからレコードを取得するアクション

  3. 表データをCSVファイルに出力するアクション

  4. SharePointにCSVファイルをアップロードするアクション

毎月1日にシナリオを実行するスケジュールイベント

はじめに、シナリオを実行するきっかけとなるイベントのステップを作成します。
利用するイベントは「スケジュール実行」です。

information

一般コネクタのイベントの詳細は 一般コネクタのイベント一覧 を参照してください。

次の表のとおりにスケジュール設定します。

設定項目 設定内容
実行間隔 毎月
1
任意の時刻(たとえば9:00)
kintoneからレコードを取得するアクション

次に、kintoneからレコードを取得するアクションのステップを作成します。
使うアクションはkintoneの「レコードの一覧取得」です。

information

kintoneのアクションの詳細は kintoneコネクタのアクション一覧 を参照してください。

[アクション選択]で「レコードの一覧取得」を選択し、
[基本設定]で、次の表のとおりに設定します。

設定項目 設定内容
取得方法 一覧から選択する
一覧 先月(先月分のデータを絞り込んだ一覧)
列の順序 指定なし
取得件数 10,000件
表データをCSVファイルに出力するアクション

次に、取得したレコードをCSVファイルに出力するアクションのステップを作成します。
使うアクションはCSVの「表データをCSVファイルに出力」です。
[アクション選択]で「表データをCSVファイルに出力」を選択し、[基本設定]で、次の表のとおりに設定します。

設定項目 設定内容 補足情報
表データ 表内容 -
文字コード CP932 macOSの場合です。
お使いの環境に応じて適切な文字コードへ変更してください。
行の区切り文字 Windowsの改行(CRLF) -
列の区切り文字 , -
ファイル名 お問い合わせ_{{year}}{{month}}{{day}} ステップ1(スケジュール実行)の出力データを使って年月日を指定します。
下の画像を参考に、入力欄の右にあるアイコンをクリックし、ステップ1の出力データyear month dayを選択してください。
ヘッダーの列名 指定なし -

SharePointにCSVファイルをアップロードするアクション

最後に、CSVファイルをSharePointにアップロードするアクションのステップを作成します。
使うアクションはSharePointの「ファイルのアップロード」です。

[アクション選択]で「ファイルのアップロード」を選択し、
[基本設定]で、次の表のとおりに設定します。

設定項目 設定内容
アップロード先フォルダーパス SharePointの準備 でメモしたフォルダーURLを入力
ファイル ステップ3の出力(CSVファイル)
同名ファイルがすでにある場合 上書き保存

以上で、シナリオの作成は完了です。
右上の[保存]をクリックし、「シナリオ有効化」をONにします。

動作確認

シナリオが正しく動作するか確認します。

  1. シナリオの編集画面に戻り、ステップ2「レコードの一覧取得」からステップ4「ファイルのアップロード」までそれぞれ[テスト実行]をクリックします。

  2. シナリオが正しく動作すると、次のことが確認できます。

    • SharePointの指定したフォルダーに、CSVファイルがアップロードされている。
    • CSVファイルの中身が、kintoneの一覧で表示されるデータと一致している。
tips
補足

動作しない場合は、次のページを参照してください。

CopilotでAI分析する

SharePointに連携したkintoneのデータを、Copilotで分析してみましょう。

information

Copilotを利用するには、対応するMicrosoft 365ライセンスが必要です。
詳細はMicrosoftの公式ドキュメントを参照してください。

分析の流れ

  1. SharePoint上のCSVファイルをクリックするとExcelで開きます。
  2. CSVファイルのままだと編集やCopilotでの分析ができないため、 Excelブック(.xlsx)に変換します。
    画面右上の[閲覧]から[編集]をクリックすることで変換できます。
  3. Copilotを使って分析します。

質問例:

  • 「先月の問い合わせで最も多かった種別は何ですか?」
  • 「対応状況が未完了の問い合わせは何件ありますか?」
  • 「問い合わせの傾向を分析して、改善ポイントを教えてください」
  • 「対応者ごとの対応件数を集計してください」

Copilotに具体的な質問をすることで、データの傾向や課題を簡単に抽出できます。
また、SharePoint上の他のExcelファイルと組み合わせた分析や、レポート形式での出力も可能です。

おわりに

本記事では、連携コネクタを使ってkintoneのデータをSharePointに自動連携し、CopilotでAI分析する方法を紹介しました。
このしくみを使えば、毎月の定型作業を自動化しながら、AIによる高度なデータ分析を簡単に実現できます。

連携コネクタを活用することで、kintoneのデータをMicrosoft 365のエコシステムと連携できます。
Copilotによる自然言語での分析や、既存データとの統合分析が可能になります。
月次レポートの作成工数削減や、データに基づく意思決定の迅速化など、さまざまなビジネスシーンで活用できます。

さらに詳しく試したい方は、プレリリース版(β版)を無料でお申し込みください。
連携コネクタ プレリリース版(β版) (External link)

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このTipsは、2026年1月版kintoneで動作を確認しています。