はじめに
kintoneには定期的に処理を実行するしくみはありません。
そのため、定期的に処理したい場合には、kintone以外のサービスや外部のサーバーにしくみを用意する必要があります。
今回は
BizteX Connect
を利用して定期的にkintoneアプリのレコードをGoogleスプレッドシートに出力する方法を紹介します。
BizteX Connectは、GUI上から簡単にさまざまなサービス同士を連携できるサービスで、プログラミングの知識不要で業務を効率化できます。
kintoneとの相性もよいのでぜひお試しください。無料でお試しできます。
設定
kintoneの設定
1. アプリの作成
今回は、アプリストアの案件管理アプリを追加します。
追加できたら、アプリを開き、URLからサブドメインとドメイン、アプリIDをメモします。
URLがhttps://sample.cybozu.com/k/100/の場合、次のようになります。
- サブドメイン:sample
- ドメイン:cybozu.com
- アプリID : 100
2. APIトークンの生成
アプリを追加できたら「アプリの設定、APIトークン」からAPIトークンを生成し、メモします。
アクセス権は「レコード閲覧」をチェックします。
その後、アプリの更新を忘れないようにしてください。
アプリを更新しないとAPIトークンが有効になりません。
Googleスプレッドシートの作成
kintoneのレコードを出力するためのGoogleスプレッドシートを作成します。
(今回の記事では、スプレッドシートのファイル名は「案件管理」としました)
1行目には、kintoneのフィールド名を入力します。
BizteX Connectの設定
1. プロジェクトの作成
「プロジェクト」メニューを選択、「新規プロジェクト作成」をクリックしてプロジェクトを作成します。
(今回の記事ではプロジェクト名は「kintone定期処理」としました)
2. シナリオの設定(スケジュール)
シナリオ一覧画面の左メニューの「+」をクリックします。
シナリオ名に適当な内容を入力し、アプリ選択で「一般」を選択します。
(今回の記事ではシナリオ名は「kintone & Googleスプレッドシート連携」としました)
イベント選択では「スケジュール実行」を選択し、「次へ」をクリックします。
スケジュール設定では「スケジュールを追加」をクリックします。
今回は、毎日0時0分に実行したいので「毎週」を選択し、曜日をすべてチェック、実行時間を「00:00」に変更し、「追加」をクリックします。
再度「スケジュールを追加」をクリックすることで複数の時間に実行させることも可能です。
スケジュールは1つのシナリオに5つまで設定できます。
スケジュールが追加されたら「次へ」をクリックします。
出力確認では「完了して次へ」をクリックします。
3. シナリオの設定(kintoneのレコード取得)
次は、kintoneのレコード取得を設定します。
アプリ選択で「kintone」を検索します。
アクション選択で「レコードの一覧取得」を選択します。
認証コネクタ選択で「新しいコネクタを作成する」をクリックします。
kintoneの設定でメモした内容と以下の画像を参考に適切な内容を入力し、「コネクタ作成」をクリックします。
認証コネクタが作成できたら、「次へ」をクリックします。
取得方法で「一覧から選択する」を選択します。
一覧は適切な一覧を選択します。
(今回の記事では「確度Aの案件」を選択しました)
最大取得件数は「500」を入力し、「次へ」をクリックします。
出力確認では「完了して次へ」をクリックします。
4. シナリオの設定(Googleスプレッドシートに出力)
次は、取得したデータをGoogleスプレッドシートに出力する処理を設定します。
アプリ選択で「Google」で検索し、「Google Sheets」をクリックします。
アクション選択で「範囲の更新」を選択します。
認証コネクタ選択で「新しいコネクタを作成する」をクリックします。
タイトルに適切な内容を入力し、「認証」をクリックします。
画面の指示に従い、BizteX Connectに付与する権限が問題ないことを確認し、アクセスを許可します。
認証コネクタが作成できたら、「次へ」をクリックします。
出力先に、先ほど作成したGoogleスプレッドシートを指定し、「次へ」をクリックします。
続いて、データ出力の基本設定を設定します。
以下の画像を参考に適切な内容を入力し、「次へ」をクリックします。
出力確認では「テスト実行」をクリックし、成功になれば完了です。
スプレッドシートを開いてkintoneのレコードが出力されているか確認してください。
フィールドの並び順は一覧と同じにはなりません。並び替えたい場合は別途設定が必要になります。
最後に画面右上の「保存」をクリックし、「シナリオ有効化」をONにします。
実行
1回目の実行
テスト実行で出力された内容をGoogleスプレッドシートから削除します。
定期実行処理の動作後にGoogleスプレッドシートを開くとレコードの内容が出力されています。
2回目の実行
2回目の実行前にレコードを追加します。
定期実行処理の動作後にGoogleスプレッドシートを開くとレコードの追加、更新、削除が反映されています。
おわりに
BizteX Connectを利用すれば簡単な設定でkintoneのデータを定期的に操作できます。
また、さまざまなサービスとのデータ連携も可能です。ぜひお試しください。
このTipsは、2022年4月版kintoneで動作を確認しています。