警告
- jQuery UIはv1.13をもってメンテナンスモードになりました。
- Moment.jsはメンテナンスモードになり、
日付処理できる代替ライブラリへの移行
が推奨されています。
代替ライブラリのひとつ Luxon については、 kintoneカスタマイズでの導入方法の紹介記事 があります。
概要
交通費申請、支払申請、立替申請、出張申請など、経費に関する申請のアプリ群のサンプルです。
経費申請に紙やExcelを使っていたり、個々の連携していないシステムを利用している企業向けの、いつで戻こでも申請および承認ができ、リアルタイムに予実を共有できるアプリパッケージです。
経費精算システムアプリ関連図
次の図のように、経費精算システムは以下の8個のアプリで構成されています。
各アプリの概要
予実マスター
最新の予算と実績集計結果を登録/閲覧するアプリです。
ポイント
- 年度単位で部署ごとの予算、実績、差異を並べて表示するカスタムビューを用意しています。
- カスタムビューでは、実績金額をクリックすると集計対象となっている申請の一覧がポップアップで表示されます。
- 詳細画面に表示されるカスタムビューでは、実績に事前申請や出張申請の金額が含まれている場合にセルの背景がピンクになります。
- 個人設定アプリで集計権限「有」と設定されているユーザーの画面には集計ボタンが表示され、月を指定して実績を再集計したり、実績を確定する処理を行うことができます。
- 予算番号は、会計年度マスターに設定している年度が異なれば、同じ予算番号を使うことができます。
支払/立替申請アプリ
事前申請および支払や立替の申請と承認のアプリです。
ポイント
- 事前申請から支払および立替申請までを1レコード行います。
- ひとつの申請は、同一支払月の申請となります。
- 指定した予算ごとに事前申請の有無を判断し、事前申請が不要な申請は支払および立替申請から申請可能です。
- 税抜/税込のどちらの金額で申請しても、自動で税抜金額が実績として集計されます。
- 事前申請承認した時と支払申請承認した時に、自動で実績が集計され、予実マスターの実績欄に反映されます。
スマホビューから承認した場合は、集計されないのでご注意ください。
交通費申請アプリ
立替えた交通費の申請と承認のアプリです。
ポイント
- 1ヵ月分の交通費を申請します。
月をまたいだ申請はできません。 - 負担部署単位に設定されている交通費用の予算を自動的に選択して申請するため、予算番号を選択する必要がありません。
- 自動で交通費の税抜価格を実績として集計します。
- 申請を承認した時に、自動で実績が集計され、予実マスターの実績欄に反映されます。
スマホビューから承認した場合は、集計されないのでご注意ください。
出張/支払申請アプリ
出張申請および支払いや立替申請と承認のアプリです。
ポイント
- 出張申請および支払いや立替申請と承認のアプリです。
- ひとつの申請は、同一支払月の申請となります。
- 税抜/税込のどちらの金額で申請しても、自動で税抜金額が実績として集計されます。
- 出張申請承認した時と支払申請承認した時に、自動で実績が集計され、予実マスターの実績欄に反映されます。
スマホビューから承認した場合は、集計されないのでご注意ください。
会計年度マスター
- 企業ごとに異なる会計年度の開始月、終了月に対応します。
- ルックアップの元として、各アプリでの会計年度入力の際の表記の揺れを防ぎます。
- 各申請の予算と申請内容の会計年度が一致しているかのチェックの際に参照します。
- 実績が確定した、最新の月を管理します。
組織マスター
- 予算の負担部署を管理します。
- ルックアップ元として、各申請アプリと予実マスターアプリで負担部署組織を選択入力できるようにします。
個人設定
- 各申請アプリの負担部署と承認者の初期値を管理します。
- 予実マスターアプリでの、実績集計権限の有無を管理します。
集計日時管理
- 予実マスターアプリに表示する、最終集計日時を管理します。
- 予実マスターアプリで集計したタイミングにレコードを自動的に作成しています。
下準備
STEP1:テンプレートを読み込む
添付のアプリテンプレートファイルから、kintoneアプリを新規作成します。
手順は、kintoneヘルプ「
テンプレートファイルからアプリを作成する
」を参照してください。
アプリをスペース上に配置したい場合は、先にスペースを作成してからスペースにアプリを追加してください。
手順は、kintoneヘルプ「
スペースを作成する
」「
スペースにアプリを作成する
」を参照。
STEP2:アプリ番号を管理しているJavaScriptプログラムを更新する
expenses_common.js
各アプリに設定されているこのファイルを、該当のアプリ番号で書き換えてください。
- 会計年度マスター→AID_NENDO
- 個人設定→AID_USER
- 組織マスター→AID_ORG
- 予実マスター→AID_BUD
- 集計日時管理→AID_CALC
- 支払/立替申請→AID_PAY
- 交通費申請→AID_MOVE
- 出張/支払→AID_TRIP
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STEP3:アプリの設定を行う
以下を設定します。
- 申請系アプリの申請No. に 自動採番プラグイン を設定する。
- ドロップダウン項目の選択肢を必要に応じて設定する。
- ルックアップの絞込やソート順を必要に応じて設定する。
- 必要に応じてアクセス権や通知を設定する。
STEP4:マスターデータを登録する
ルックアップを使っているため、以下の順番で登録するとスムーズです。
- 組織マスターに組織を登録する。
- 会計年度に年度を登録する。
- 個人設定を登録する。
- 予実マスターに予算を登録する。
注意事項
- 支払/立替申請では、複数の予算に対する申請をひとつの申請にまとめることができますが、事前申請有の予算と事前申請無の予算を同じ申請にまとめることはkintoneプロセス管理の仕様上、オペレーションが複雑になるため、お控えください。
- 申請アプリのレコードを削除すると、正しく集計されなくなる可能性があります。レコードの削除権限はアクセス権で適宜制御することをおすすめします。
- プロセスの更新毎に実績の集計と予実マスターが更新されるため、予実マスターのレコードの編集権限は全員に必要です。編集権限がないユーザーは正しく動作しません。
- 自動採番プラグインはレコードのアクセス権に対応しておりません。
- 申請アプリのアクセス権
- 更新履歴の過去バージョンに戻す機能使って承認後のデータを変更できます。変更履歴機能を無効にすることを推奨します。
- 申請後に金額等の項目を変更できないカスタマイズをしていますが、REST APIを直接たたくことでデータを変更できます。考慮が必要な場合は、以下の対応などをご検討ください。
- サンプルで1アプリにまとめている出張申請と支払申請や事前申請と支払申請をそれぞれ別アプリに分け、フィールドのアクセス権は標準機能を使って制御する。
- 実績集計のプログラムを上記の対応に合わせて変更するか、外部のDBを使って集計処理を行う。
- PC画面からのみ使用できるAPIを使用しているため、モバイルビューで承認した場合には自動的に集計されません。モバイルからもPCビューを使うことをおすすめします。
補足
- 各会社の運用に応じて項目を追加したり、フィールド名や配置を変更するなどしてご利用いただくことが可能です。
- 運用に合わせて追加でカスタマイズしてお使いいただくことも可能です。
- ただし、既存の項目はカスタマイズで利用している可能性があるため、削除したりフィールドコードを変更することや、プロセスの設定を変更することはお控えください。
サンプルプログラム/データ
使用しているライブラリのライセンス
使用しているライブラリのライセンスが変わったため、本サンプルプログラムでは古いバージョンのライブラリを使用しています。
詳細は、
Cybozu CDNライセンス対応ガイド
を参照してください。
jqGrid
v4.7.1以降のjqGridは、MITライセンスではなくなりました。
このカスタマイズでは、
MIT
/
GPLv2
ライセンスのv4.7.0を利用しています(
ライセンス表記
)。
v4.7.1以降を利用する際は
GuriddoのHP
で有償ライセンスを購入し、ライセンス条件にしたがって利用してください。
Handsontable
v7.0.0以降のHandsontableは、MITライセンスではなくなりました。
このカスタマイズでは、
MIT
ライセンスのv0.20.1を利用しています(
ライセンス表記
)。
v7.0.0以降を利用する際は
HandsontableのHP
で有償ライセンスを購入し、ライセンス条件にしたがって利用してください。
更新履歴
- 2020年10月05日
jqGridをv4.7.1に差し替え - 2020年11月18日
jqGridをv4.7.0に差し替え - 2021年8月31日
サンプルプログラムの不具合を修正